34.得意なことで勝負しよう あなたの強みは何だろう。得意なこと、秀でていることを考えてみよう。強みを活かした仕事は、効率よく進み、成果に結びつきやすい。 「もちろん、誰もが何らかの厳しい制約の中にいる。しかし、たとえ実際に何らかの制約があったとしても、することのできる適切かつ意 味のあることはあるはずである」  −『経営者の条件』P.131− ☆与えられた裁量はそれほど少なくはない  会社にいれば、思い通りに仕事を進めることはできない。むしろ会社の方針やポジション、与えられた裁量によって制限がかかることの ほうが多いだろう。しかし、成果をあげる人は、させてもらえないことをボヤく間に、与えられた範囲で全力を尽くしている。してよいこ とを優先度の高いものから片付けていく。その結果、制約についてあまり考えなくなるのだ。実際、許された範囲でできることは、予想以 上に多い。自分の境遇を嘆くのは、それらをすべてこなしてからでも遅くはない。 ☆自分メソッドを見つけて生産性を上げる  実際に仕事に取り組む祭に、効率を上げる最良の方法は、強みを活かすことである。まずは、自分が得意なことを検証してみよう。@初 対面の人ともすぐ打ち解けられる、A話を聞いて要約する能力に優れている、B人の顔色を読み、それに沿って行動できるというのは、ど れも立派な武器である。  「朝型か夜型か」「外交的か内向的か」「神経質か大雑把か」に始まり、「新規開拓が得意か、守りが得意か」「目立つ存在になるか、 縁の下の力持ちになるか」などについて自分のタイプを選択するのも1つの考え方だ。どちらがよい、悪いというのはない。どちらを選ん でも強みになると知っておくことだ。またタイプを選ぶときは、好き嫌いではなく、実績の有無で決めよう。  「成果をあげる人は、自分自身であろうとする者だ」とドラッカーは言う。誰かの真似をすれば無理が生じ、能率は下がる。自分の資源 をフル活用する人のほうが、成功をつかめるチャンスがある。 “効果を上げる人は、自らの仕事ぶりと成果を見て自身のパターンを知ろうとする。”