31.時間の使い方をマスターせよ! 〜後編 時間管理術には「細切れ時間の活用」という方法もあるが、ドラッカーは違う。そんな時間は、同僚と天気の話でもしたら終わってしまう からだ。 「成果をあげるには自由に使える時間を大きくまとめる必要がある。大きくまとまった時間が必要なこと、小さな時間は役に立たないこと を認識しなければならない」  −『経営者の条件』P.73− ☆会社員が自由に使える時間をつくるにはコレしかない  会社員が仕事中に自分の自由時間を確保するのはむずかしい。出勤前に自宅で仕事をする。電車の中を仕事場にする。帰社後、近くの喫 茶店でケリをつけてしまうといった方法を考えよう。誰にも邪魔されない時間は能率も上がる。 ☆定期的なメンテナンスと落とし穴への注意を忘れずに  時間の見直し作業は定期的に行わなければならない。新しいプロジェクトに取り組むとき、業務が一段落ついたとき、新人を迎えたとき など、時間の見直し作業を習慣にし、荷物を整理するように仕事を整理していくことが必要だ。  また落とし穴とは、たとえば、在庫の管理に手間がかかりすぎるからと最新のPCを導入する。一見、理にかなっているように思える。 しかし、「在庫がなぜダブつくのか」「仕入に問題はないのか」「在庫を多く抱える商品は何か」という根本的な問題に目を向けなければ 解決にならない。 ☆まとめ Step3 時間の浪費の根本原因を解決する 【前提】・自分でコントロールできない時間の使われ方があるのはやむを得ない     ・仕事ができ、信頼され、ポジションが高い人ほどその傾向は強い        ・しかし、時間の浪費を根本的(=組織的)に解決する方法はある   ⇒時間の浪費は意識すれば解決できる問題である! 【問うべきこと】   [組織の連携に問題はないか?]    ・仕事の連携に滞りや欠落が発生していないか?    ・組織が先見性に欠け、混乱していないか?    ・同じ混乱が繰り返し起こっていないか?   [人が多すぎないか?]    ・スタッフ間の反目や摩擦はないか?    ・仕事の割り振り、協力体制の構築などのための打ち合わせが多すぎないか?    ・これらの調整にとられる時間が多すぎないか?   [会議が多く、長すぎないか?]    ・大会議、小会議が多すぎないか?    ・物事は会議で決まっているか?    ・不要な情報や意味のない議論を会議でしてないか?    ⇒すべての問題を解消し、自由に使えるまとまった時間を確保! “時間の分析は仕事の分析であり、優先順位を見極めることでもある”