4.事業の姿をより具体的に考えるために「目標」を考える  「『我々の事業は何か。何になるか。何であるべきか。』を考え目標を検討するのは、知識を得るためではなく、行動するためである」                        -『マネジメント エッセンシャル版』P.36  事業のあるべき姿を実現するために、何を、どのように、どの程度行えばいいかを示すのが事業の目標だ。  事業の目標は、下した意思決定やそれに伴って行った事業活動が有効かどうかを評価する判断基準になる。  だから、目標はより具体的なほうが望ましい。それだけ迷いなく前に進むことが出来るからだ。  「儲けたい」「コストを抑えたい」といった動機から数値を設定しようとしてはならない。  たとえば「売上を前年より10%伸ばす」といった慣例的とも言える目標設定は必然性がほとんどない。  あくまで「顧客の満足につながるか」「そのために知恵を絞って努力しているか」という発想から設定、組織化していく必要がある。  ☆事業の目標にかかわる6つの分野   1)マーケティング                    3)経営資源     □既存の商品に顧客は満足しているか            □適切な時期に物的資源(施設、設備、原材料など)     □既存の商品で不要なものはないか              は十分あるか(物的資源の目標)     □既存の市場に新しい商品は求められているか        □よい人材を必要なだけ確保しているか     □新しい商品を提供し、新しい市場は創造できないか     □将来のための資金(=資本)は十分か     □必要な人に、必要な商品は届いているか     □サービスに顧客は満足しているか           4)生産性     □顧客はわが社を信頼しているか              □物的資源・人材・資金はベストなバランスで活用されているか □経営資源の使い方は適切か   2)イノベーション                      □一部の改善が全体の生産性を落としていないか     □商品にイノベーションの余地はないか     □商品の提供方法にイノベーションの余地はないか    5)社会的責任     □人々の行動・価値観の変化に対応して行うべき       □消費者に誠実な配慮をしているか      イノベーションはないか                 □事業は社会に貢献しているか    ”目標を立てるのは「行動する」ため           6)利益     人、モノ、カネ、時間を                  □蓄えは十分か(内部留保)     集中するために優先順位を考えよ。”            □現状の利益で企業は存続できるか                                  □そのために必要な利益はどれだけか